想いが道を切り開く
〜刈谷のまちに明るい未来を〜
〜 はじめに 〜
13年前、私は起業してから5年が経ち、目先の忙しい業務に追われる日々を過ごしていました。その中で、このままでいいのか、もっと会社を成長させるためにはどうすればいいのかと悩み始めました。その時、青年会議所の存在を知りました。 そこで出会った諸先輩方の姿に、私は心を惹かれました。私が青年会議所に入会したきっかけは、「将来、自分も彼らのような人物になりたいし、ここにいれば自分自身が変わる可能性があるかもしれない」という希望が湧いたからです。 なぜ私たちは人生の重要な青年期に青年会議所という選択をしたのか。青年会議所にどのような価値を感じ、何を求めて活動しているのか。それについて考えてみましょう。 私は、青年会議所の価値は未来を築くことだという想いがあります。自分自身の未来や周りの人々の未来、会社や地域の未来をより良くするために青年会議所が存在します。だからこそ、我々青年会議所メンバーが先頭に立って青年会議所の価値を理解し、それを活かすことで共感の輪を広げ、明るい未来を築く力になるのです。 人はそれぞれ自分の想いを抱いています。強く想い描くことは現実になります。組織も同じで、組織が目指す未来を明確にし、その実現のためにメンバー一人ひとりが強い信念をもち、行動することで現実化するのです。私たちが大切にしているもののため、より良い未来に向けて自らが強い想いをもち、活動できる団体こそ青年会議所だと信じています。
~ 会員拡大委員会 ~
青年会議所には会員資格が 20 歳から 40 歳という年齢制限があります。その中で活動する私たちは、限られた時間を有効活用し、修練・奉仕・友情の3つの信条のもとでリーダーシップや組織の魅力を磨き、他のメンバーとの交流や協力を通じて、深い友情や連帯感を築きます。そして、自身の成長を糧として、周囲の人々に貢献することで地域や社会の課題に取り組みます。青年会議所は限られた時間を宝とし、人生において重要な青年期を自身の成長に変え、社会に貢献できる人材へと変革していきます。 青年会議所にある数々の人材育成プログラムの最たるものは会員拡大です。拡大とは、まずは自らが青年会議所の理念や青年会議所運動の意義を理解した上で、他者に真摯に訴えることで他者にも賛同してもらい、仲間として協働したいという意識変革を促し、入会に導く活動です。刈谷JCの会員減少は喫緊の課題ですが、会員拡大に成功しているLOMは存在します。刈谷市の人口や企業数など様々な事実から、会員拡大に成功しているLOMの手法を基に、戦略的且つ中長期目標を定めることが必要なのです。 そしてメンバーが増え、自身には持ち合わせていない思考や感情をもつ、多様な人材と関わることで、視座を高くもち、リーダーとしての資質向上にも活かされます。その人材がまちのために、多くのメンバーとともに活動をすることで、運動はより高く、広く、深く効果を得ることができます。そして、青年会議所だけに留まることのない、実社会で活躍できるリーダーへと変革して参りましょう。
~ ブランディング委員会 ~
刈谷JCは、多様な手法を用いて組織価値を広める取り組みを行ってきました。時代に即した手法やアナログな手法を実践し、多くの人々にまちづくり団体としての認知はされてきたと考えます。ただし、組織の価値は高いものの、その価値は情報としてまだまだ広く発信されていません。 まずは、情報発信による影響や信頼、効果など地域や周囲の人々の思考、行動に働きかけるために、当団体の発信する情報の信憑性を高めることで、信頼感を抱きやすい環境を作り、その価値を増幅させましょう。 当然のことながら、事業の質的向上は必要不可欠です。そのためには、一人ひとりの行動こそが組織価値の根幹です。メンバーの資質向上が活発な運動を生み出し、まわりの賛同を得ることで、協働性を高め、まちに賑わいをもたらす事業を展開しましょう。その結果として、人に魅力を感じ、人が集まる組織、そしてまちへと発展すると信じています。 また、刈谷JCは、我々メンバーだけで成り立っている組織ではないことを認識することが重要です。多くの方々に支えられ、先人たちの努力が積み重ねられた組織であります。この想いがつながり続け、刈谷JCが存在しているのです。このことを改めて認識し、メンバー一人ひとりが感謝の念をもちながら活動していくことが大切です。過去も現在も未来も、自信と誇りをもって活動できる組織を創り上げて参りましょう。
~ 地域活性化委員会 ~
刈谷市では、第8次総合計画に基づく政策や大手企業の存在により財政的にも恩恵を受け、経済的にも豊かな地域です。 しかし、地域の課題は常に存在しています。そのような状況の中で刈谷JCは、まちづくり団体として、多角的な視点から事業を展開し続けていますが、継続的にアップデートするため、地域の特性や市民のニーズを掴み、官民協働で行うことが必要です。 そして、明るい未来とは、次代を担う人々のために存在すると私は思います。青年会議所に入会して以来、青少年世代との関わりを通じて、彼らの可能性とポテンシャルの高さを実感しました。彼らは私たち大人の想像を超える能力をもっており、純粋さによる吸収力、クリエイティブな発想力、行動力、情報収集力などが特筆されます。しかし、青少年には世代ごとの制約や弊害も存在します。このような状況を考慮しながら、私たちは彼らとどのように関わるべきか再考する必要があります。 青年会議所の活動、運動の魅力は、自身が輝くためだけでなく、誰もが希望を抱き、輝くことのできる人材に成長することにあります。私は、自分たちが培ってきた経験とネットワークを活用し、将来を担う人材と協力することが重要であると考えます。すべての可能性を信じ、人とのつながりの大切さを伝えることで、希望に満ちた未来へ、人々が集い、活気と笑顔に、賑わいある、魅力溢れる刈谷へと進化させて参りましょう。
~ グローバルリーダー育成委員会 ~
日本はかつて、第二次世界大戦後の戦後復興と高度経済成長期を経て、飛躍的な経済成長を遂げました。現在、日本はアメリカと中国に次ぐ世界第3位の経済大国とされていますが、経済成長率の面では世界157位と長期間にわたり成長が鈍化しているとされています。経済成長が進まなければ、私たちのまちは現在よりも豊かになることはできません。 国内外での展開や国際的なパートナーシップの構築などが求められている中、まずは世界から見た日本の立ち位置を認識し、現代社会を生き抜くための資質を培うことが、次世代のリーダーになるにあたり不可欠であると考えます。豊田自動織機の創業者である豊田佐吉翁の言葉である「障子を開けてみよ、外は広いぞ」という言葉があります。これは、広い視野をもち、時流を敏感に捉えるリーダーシップを発揮することが、現代の青年経済人にとって最も必要な要素であります。 私たちの多くはこの先も日本で暮らし、日本でビジネスを行っていくと思います。その中でアンテナを高く張り、変化する時代の流れをキャッチするリーダーシップを示すことにより、私たちは今の立ち位置を超え、持続的な経済成長とともに組織を、そして社業を発展させるリーダーになるように活動して参りましょう。
~ 終わりに ~
人が大成する最大の要素は、「形」のないものを信じる力だという言葉があります。それは夢や希望、努力、友情、愛情などさまざまな想いを指します。事を成すには、最初に「想い」が必要です。そして、その想いに強烈な熱意を伴った実行が道を切り開いていきます。 青年会議所は人々の意識を変革する団体です。人々の意識を変革するためには、まずは自らの意識を変えることが重要です。そして、我々の理念、理想、夢を真摯に訴え、多くの人々に賛同してもらい、彼らの行動を変化させることができるのです。 一人ひとりがまちのためや誰かのため、より良い未来のために熱い想いを抱くことができれば、組織は結束し、地域に希望を与える存在となります。現在は創始の頃とは想像もできないほど生活や環境が変化しました。我々には何が求められているのか、何ができるのかを考えなければなりません。地域に必要とされ続けるためには、変革をしながら行動し続ける必要があります。 このまちの未来に最も想いを馳せる団体として、さらなる成長を遂げるために、失敗を恐れずに勇気をもち、仲間とともに成長し、一緒に前進しましょう。