理事長所信

次代への架け橋
〜感謝を胸に歩む未来〜

〜 はじめに 〜

雨垂れ石を穿つ(あまだれいしをうがつ)。私の好きなことわざであります。どんなに小さな力でも、根気よく続けていればいつかは成功する。皆様にとっての人生の成功とは何でしょうか。また、幸せとは何でしょうか。 2017年、私は青年会議所に入会させていただき、憧れの先輩の背中を追いかけながら、見たことのない新鮮な景色を目にし、数えきれないほど多くの経験をさせていただきました。そして、全力で駆け抜けてきた青年会議所で、私にとって最も大切な財産を得ることができました。それは、生涯を共に過ごせる仲間ができたことです。これこそが何ものにも代えがたい人生の成功と幸せであります。 1961年、(一社)刈谷青年会議所は志高き10名の青年が発起人となり、日本で201番目の青年会議所として発足されました。それ以来64年間、歩みを止めることなく地域のため、刈谷のまちの未来のために活動を邁進してまいりました。本年、大きな節目となる65周年を迎えることができたこと、ご支援、ご協力いただきました地域の皆様に、改めて感謝申し上げます。2025年度はこれまでの活動をさらに発展させるため、地域の皆様とのパートナーシップの強化に取り組んでまいります。私たちの特性である年次計画性を活かしつつも、地域の皆様と持続的な関係構築を目指し、地域全体の発展に寄与していく所存です。 青年会議所の存在意義とは何でしょうか。まちのため、会社のため、自身のため、地域の未来のため。その全ての先に待っているのが、明るい豊かな社会の実現です。私たちが大切にしているものが何なのかを深く考え、地域の先頭に立って行動を起こすことにより、その存在意義は明確になります。仲間と想いを一つに、共に学び、共に青年時代を全力で駆け抜けていきましょう。

~ 感謝を胸に未来を創造 ~

(一社)刈谷青年会議所は毎年事業を行っていますが、多くの事業が毎年の活動計画で事業展開されており、外部との繋がりを維持することや実績を継承することが難しい現状があります。毎年異なる事業を展開しているが故に、まちにインパクトを与える大きな事業展開ができておりません。この現状を踏まえ、私たちは(一社)刈谷青年会議所の存在意義をより明確にし、地域社会との結びつきをより一層強化するための取り組みを行う必要があります。 (一社)刈谷青年会議所が64年もの長きにわたり青年会議所活動を継続してこられたのは、先輩諸兄が築いてこられた伝統や歴史、そして地域の皆様に支え続けていただいたご恩の賜物であります。この65周年を機に、私たちの活動を振り返り、改めて地域の皆様とのつながりを深め、より強固な絆にしてまいります。また、2020年に(一社)刈谷青年会議所が策定した「Commit the future with SDGs」を基に、次の5年間は「パートナーシップの強化」をテーマに、より持続可能な団体であり続けるための方向性を示し、地域社会との連携をさらに拡充してまいります。そして、地域にインパクトを与える規模の事業を展開し、地域の皆様とともに刈谷の未来を創造してまいります。

~ 相手を想いつながる縁 ~

日本における青年会議所の会員数は減少の一途をたどり、その減少のスピードに歯止めがかかりません。各地域にはさまざまな団体が存在し、数多くの選択肢がある現代において、なぜ私たちは青年会議所に身を置いているのでしょうか。その答えは、会員一人ひとりの心の中にあります。そして、その答えを深く掘り下げ、組織としての存在意義を再確認することこそが、私たちの資質向上につながります。(一社)刈谷青年会議所が存在しているのは、紛れもなく先輩諸兄のご尽力あってこそであり、この活動を未来の後輩たちへ繋げるためにも、会員一人ひとりが拡大活動を自分事として捉えなければなりません。 出会った全ての人を大切にしてほしい。自らの成長を止めることなく、新しい知識やスキルを積極的に学び、日々の活動に反映させる姿勢が大切です。その成長を基に、入会候補者の方と真摯に向き合い、自らの言葉で青年会議所の魅力を熱く語ることで想いを共有し、初めて同志となり共に活動する仲間になります。そして、仲間が増えれば、運動の効果は飛躍的に大きくなります。 組織は個の集合体です。(一社)刈谷青年会議所の会員としての誇りをもち、次代を見据えた行動を続けることが組織の成長を促します。そして、自身が個のチカラを高め、組織としての魅力を向上させ深く理解し、青年会議所の新たな仲間を迎え入れる礎を築いていこう。

~ まちとの結束 ~

刈谷市の人口は増加傾向にあるものの、2030年を境に人口は減少傾向が続いていくことが予想されています。人口減少により、労働力不足による生産性の低下や、消費の減少など経済成長に直接的な悪影響を及ぼします。ただ人口の減少を見守るだけではなく、魅力的なまちとして維持し続けるために私たちができることは、関係人口を増加させ、活気あふれる賑わいあるまちにすることだと考えます。現代の社会変化に適応し、より良い未来を築いていくために、(一社)刈谷青年会議所は地域一体となって運動を展開していかなければなりません。 昨年、地域の皆様と手を取り合い、(一社)刈谷青年会議所が共催して行われた「KARIYA URBAN FES.2024」は多くの賑わいをまちにもたらしました。この成果は、私たちが築いてきた信頼とネットワークの賜物であり、さらなる挑戦へのモチベーションを高めるものであります。今後も新たなコミュニティが形成されることで、まちに新風が吹き込み、活気が溢れ、能動的な運動が伝播されます。これまで築き上げてきた信頼とネットワークを生かし、さらに大きな一歩を踏み出そう。自らが住まうまちに誇りをもち、枠にとらわれず、挑戦を恐れず、情熱をもって運動を展開いたします。

~ 終わりに ~

組織内の連携から生まれる相乗効果を通じて、未来を切り開き、地域の皆様との強いつながりと結束を実現することにより、(一社)刈谷青年会議所は地域社会に大きなインパクトを与え、持続可能な未来を築くことができます。また、感謝の心をもちながら他者との関係を深めることで、個々の成長と組織の魅力が高まり、地域社会に活気がもたらされます。この相乗効果によって、地域とパートナーシップを共創し、次代へつながる強固な絆を築いてまいります。 亡き母が生涯をかけて伝えてくれた「他を想うこころ」。この教えを胸に、理事長という重責ある職務をいただいたことに感謝し、全身全霊をかけ、かけがえのない1年間を皆様とともに邁進させていただくことを、ここにお約束いたします。そして、先輩諸兄の志を引継ぎ、会員一同の熱い志をもって、(一社)刈谷青年会議所にとって大きな飛躍の1年間としてまいります。 青年会議所の価値は、与えられるものではなく、自ら感じることで大きな意味をもつものであります。自ら感じ、自ら考え、自ら行動することで、青年会議所の限られた時間が価値ある時間となるのです。一人では乗り越えられない壁も、仲間とともに乗り越えることで、新たな絶景をみることができる。その先に、明るい豊かなまちの未来が待っていると信じて。

\SNSも随時更新中/